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BANDS

Xero Fiction

Xero Fiction

女性ボーカルのバンドを専門にリリースするJUN GRAY RECORDSから久しぶりにニューカマーが登場する。名古屋の新鋭XERO FICTIONだ。ハルカ(vo. / key.)とコウイチロウ(gt.)を中心に2012年に結成された5人組のポップ/ロックバンドだが、面白いことに、この2人が以前所属していたのは、バリバリのハードコアパンクバンド。
しかし、活動を続けていくうちにパンクシーンの狭さを痛感し、「あ、このまま終わっちゃうわ」(コウイチロウ)という危機感からバンドを脱退。より多くの人に届けやすい音楽、つまりポップミュージックを選択したのである。
その後、ミソッカス(当時はみそっかす)を脱退したばかりのドランキー(Dr)と、メンバー募集を通じて知り合った、当時大学生だったキョウヘイ(Ba)、そして昨年コウイチロウの旧友フートン(Gt)が加入し、現在のラインナップとなった。XERO FICTIONの持ち味は、聴き手によって受け止め方の異なる音楽性。70’sや80’sのパンクやニューウェーブの匂いを感じる者もいれば、新種のJ-POPだと受け止める者もいる。J-POP前夜のリンドバーグやパーソンズといったポップ/ロックバンド的な要素も色濃い。結果的に、かなり幅広い年齢層にアピールできるサウンドになっているのが面白い。レーベルオーナーJUN GRAYが魅力を感じたのもこの部分が大きい。

当時はまだパンクシーンで活動しているという話を聞き、「それじゃあもったいねぇ。もっと違うところに引っ張り上げたい」(JUN GRAY)と声をかけ、2016年にリリースされたレーベルコンピ「And Your Birds Can Sing II」への参加、そして今作のリリースへとつながったのだ。
バンドの根幹を支えるのは、20代という若さながら、実に幅広い音楽をフォローするコウイチロウ。
彼から発信されたアイデアが、パンクを全く通っていないドランキーやキョウヘイらのフィルターを通すことで全く新しいポップミュージックへと変貌するのである。
ポップなメロディをパンクサウンドに乗せるバンドは多いが、ポップなサウンドからパンクな匂いがにじみ出るバンドは彼らぐらいしかいない。バンドの紅一点ハルカの存在も大きい。
ハードコアパンクバンドでギターを激しくかき鳴らしていたとは思えない、美しい容姿をもつ彼女。
ピアノ経験こそあったものの、これまでにキーボードを触ったことはないし、当然メインボーカルをとるのもこのバンドが初めて。しかし、自らのクールかつキュートな歌声を「楽器の一部」としてとらえ、XERO FICTIONサウンドを華やかに彩る。

こんな彼らが鳴らす特異なサウンドは多くのバンド関係者の耳を捉え、CUBISMO GRAFICO FIVEやLEARNERS等の活動で知られる松田”CHABE”岳二や、THE STARBEMSの日高央といったバンドマンも彼らの音楽性を高く評価している。

バンド通算2枚目のアルバムとなる今作「I Feel Satisfaction」は、実はJUN GRAYからリリースを打診される前から制作に着手し、ほとんど完成していたもの。
したがって、ここに詰まっているのは何のてらいもない、瑞々しいポップサウンド。疾走感のあるポップパンクチューン「No meaning, if you don’t change」や「it’s party」に始まり、ニューウェーブ的なアプローチにニヤリとさせられる「Dreams」や「Across the universe」、80年台後期~90年代初期のジャパニーズロック/ポップスを思わせるバラード「in my place」や「Youthful days」、スウェーデンのパンクバンドétiquette monaの名カバー「Amsterdam」等、幅広いタイプの楽曲が揃った。それでいながら全体的に憂いを感じるのは、イギリスの音楽からの影響が強いコウイチロウによるところが大きいのだろうか。バンドの活動はまだまだ手探りだが、XERO FICTIONはここ日本においてこれまで誰も見つけることができなかった新しい道を開拓している真っ最中。

今後、どんな進化を遂げるのか非常に楽しみな存在である。

MEMBER

  • HARUKA(vox,key)
    KO-ICHIRO(gu,cho)
    WHO-TONG(gu,cho)
    KYO-HEI(ba,cho)
    DRUNKY(dr,cho)

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