

■了解です(笑)。今作を作っての感触を順番に訊いてきたんですが、Junさんもいらっしゃったことですし、そもそもどういう流れで今回Jun Gray Recordsからのリリースになったのかを伺っていきたいんですが。
清水「最初は……ちょうど、メジャーとの契約が切れた時に、Ken Yokoyamaのツアーの秋田公演に誘っていただいたんですよ」
Jun「2012年の12月くらいだよね。あの時、最初はUNLIMITSがメジャーと契約切れたってことも知らなかったんだよね」
清水「だって、言い辛いでしょう!(笑)。会って早々に『契約切れちゃいました♪』なんて言えるはずないじゃないですか!」
■はははははは!
清水「(笑)。で、その日のライヴが終わった後にきりたんぽ鍋を突きながら、Kenさんに『実はメジャーとの契約が切れちゃいました』って軽い感じで話したんですよ。そしたら、思っていたよりも健さんが凄く心配してくれいたみたいで。それで、Kenバンドのスタジオの時に、健さんがJunさんに『UNLIMITS、自分でリリースしちゃいなよ』って言ってくれてたみたいなんです」

Jun「そうそう。UNLIMITSに限らず、俺はずっとガールズバンドとか女性ヴォーカルが好きだったから、健はずっと前から『女の子のバンドが好きなんだったら、自分でレーベルを作ってリリースすればいいじゃん』って言ってくれてたんですよ。『特にUNLIMITSを推してる』っていうのもずっと健に話してたしね。それから、秋田で一緒にやった時にUNLIMITSのライヴが凄くよくなってたんですよ。Kenバンドを観にきたお客さんが多いはずなのに、一緒に歌ってるヤツもたくさんいるし、スゲぇきてるな!って思って観てたの。……でも、実はその時にはメジャーは切れてたっていう」
■UNLIMITS的には、その時のライヴはどういう心持ちでやってたんですか?
清水「いやぁ、単純にメチャクチャ楽しかったんですよ。……鎧を脱ぎ捨てられた感じがして。やっぱり、メジャーを離れることになった時に、4人でこれからバンドをどういうふうに動かしていくかを凄く話し合って、とにかく、小難しく考えることなく楽しんでガツッと音を出して楽しもうっていう話になったんです。そしたら、周囲からも『ライヴが変わった』って言われるようになってきて。特に、Ken Bandと一緒にやった秋田のライヴは、そういうスカッとした感じがストレートに出ていたと思うんですよね。……鎧を脱ぎ捨てた感じだったのかもしれない」
郡島「解放されたというか、自由になったというか……。たくさんの人が関わってくれていた時は、その人達のことも考えながらバンドをやっていかなきゃいけなかったし。それが自分達4人だけになった時に、凄く身軽になって攻撃力がアップしたと思うんですよ」
■UNLIMITSをさらによくしようって考える人が増えれば増えるほど、バンドの外からの意見が多くなっていったりしますもんね。
郡島「そうですね。それはそれで、バンドっていうものをいろんな角度から見なきゃいけないんだっていう意味で勉強にはなったんですけど……メジャーの当時は、何をやるにも頭で考えちゃう分量が多かったのかなって思います」
石島「バンド自体のことに関しても、曲に関しても、意見をもらえばもらうほど、それを体現しようとし過ぎちゃっていた感じはあったと思うんですよね。それがなくなって、頭でっかちにならずに内から出てくるものでストレートに勝負しようっていう気持ちになって自然体の表現ができるようになったのが、Ken Bandと一緒にやった頃だったのかもしれない」
大月「……よく言えば、メジャー時代は凄くサポートしてもらっていたと思うし、自分達だけでは到底できないことをやらせてもらっていたと思うんですよ。だけど、ひとつイベントをやりたいって思うだけでたくさんの工程が必要だったりするのはフラストレーションにはなってたと思うんですよ。僕達の身の丈や立ち位置と、会社の意思っていうものが一致しなきゃいけなかったんでしょうけど、なかなかそれが難しいなっていうのはずっと感じていて。それからスッと解放された感じはやっぱりありましたけどね」

■2012年のKen Bandのツアー秋田公演辺りから、UNLIMITSが今作をリリースするまではどういう流れだったんですか?
Jun「『レーベルやりなよ』って言われ続けて、『じゃあどうやっていこうか?』って話していたところでUNLIMITSが自分達だけでやる状態になったって聞いて……まず最初は、俺の好きなバンドを集めてオムニバス(『And Your Birds Can Sing』)を出そうっていう案はあったんですよ。で、大月と『次の年はどう活動していこうか』っていうところから話して、オムニバス作ろうとしてるから考えて欲しいって言ったんですよね」
大月「でも全然、ふたつ返事でOKとはいかなくて(笑)」
■それは何故だったんですか?
清水「……もう、バンドを続けるか辞めるかっていうところまで話してたんですよ」