
-- 音楽的には、Junさんから見てtricotの魅力ってどういうところにあると思います?
「なるほどね、って思った。ヒネくれポップっていうか。だって、この曲名、冬に出すのに『スーパーサマー』ですよ(笑)」
-- 確かに(笑)。
「そういうところが彼らの魅力なんだと思いますね。直球勝負じゃないっていう……でも、思い出した。フェスで会って話していたら、彼女たちなりにピザのレーベルのコンピっていうことで、直球勝負をしたんですって。確かに、他の曲を聴くと、凄いのいっぱいあるから。意外と素直な曲なのかな」
-- そうですね。今作によって、彼らの素直な面が引き出されたっていう意味では、ファンも嬉しいかもしれない。そして、SCOTTLAND GIRL。資料によると、出会いはat Anytimeのライヴを見に行った時に、対バンで出ていたことがキッカケだったそうですね。
「そうそうそう。最初の出会いは、俺、八王子に住んでるんですけど、アトエニが八王子でライヴをやるので、Junさん見に来て下さいって言われて、行ったら、それがスコットのレコ発だったんですよ。それで最後のスコットまで見ていたら、アトエニ見に来たんだけど、もっといいもん見ちゃったな、みたいな(笑)」
-- それ、アトエニ的には複雑じゃないですか(笑)。
「いいのいいの(笑)。それで紹介されて、音源をもらって、家で聴いたら、やっぱこれいいわって思って。2年くらい前だから、東京でも殆ど知名度がなかったし、彼女たちはまだ若いんですけど、演奏力はその時からあって。当時からドラムは変わったんですけど、最近さらに演奏面や曲のクオリティが一皮剥けて。新しい音源もレベルアップしてるなって思っていたんで、声を掛けたら、ぜひやりたいです!ってなって。で、これに持って来てくれた曲が、さらに俺的にはランクアップしてるんじゃないかなって。これからも期待だなって思っています」

-- Junさんは、若手バンドのライヴにも結構足を運ぶんですね。
「結構でもないですけど……誘われて行ったらなるべくいろんなバンドを見ようと思うし、あと自分が出るフェスでも、出る時間は後ろの方でも、最初から楽しむんですよね」
-- 会場に着いて、自分たちのライヴをやって、終わり、みたいな感じじゃないんですね。
「そういう方が殆どだと思いますけどね。朝行ったって誰もいないもん(笑)。京都大作戦の時だって、俺、物販のスタッフと一緒に行ったら、フェスのスタートが11時なのに、9時半くらいに着いて、TAKUMA(10-FEET)に『何やってるんすか!?』って言われたから(笑)。流石に早過ぎてさ。楽屋で寝とくわって(笑)」
-- (笑)。でも、そういう好奇心を持ってる方って、レーベルオーナーに向いてるんじゃないですか?
「好奇心はありますよね。今となっては、やるって決まったから、俺が知らない原石を見付けたい気持ちはありますね」
-- 一話をスコットに戻すと、コンピの収録曲『Don’t be afraid』を聴いていても、Junさんのランクアップっていう言葉は頷けるというか。一曲にいろんな要素を詰め込んでいますよね。
「そう。ジャンルで言うとうちらと同じメロディックパンクなのかもしれないけれど、Kenとかでも、なかなかこういう構成は出てこないだろうな。最近の若手のバンドの音源を聴いて、へえー!って思うことがあって。うちら世代ってね、さっき言ったように昭和歌謡を通ってるからか、一番のAメロ、Bメロ、サビ、二番、Aメロ、Bメロ、サビ、何か間奏があって、Bメロ、サビっていう構成が多かったりするんですよ。でも、若手バンドって、そういうのからガラッと違う構成できたりするんですよね。この曲も、所謂Aメロは一回しか出てこない。そういう感性って、うちらくらいの年齢のミュージシャンにはないっていうか」
